
さとうささらです。
2023年3月時点における仮想通貨業界の富豪上位10人の、昨年から今年にかけての資産減少額をランキング形式で紹介します。
この記事を読むと、仮想通貨業界の富豪の2022年3月から2023年3月にかけての資産減少額を知ることができます。
仮想通貨業界の富豪の資産減少額ランキング

仮想通貨業界の富豪上位10人全員が、2022年3月から2023年3月にかけて資産を減少させています。仮想通貨業界の富豪は資産の大半を仮想通貨や仮想通貨関連企業の株式で保有していると思われ、2022年から2023年にかけての仮想通貨市場の大幅な下落により資産を減少させたものと思われます。
桁違いの資産を保有する仮想通貨業界の富豪たちが、どれくらい資産を減らしたのかを見ていきましょう。
第10位 Jed McCaleb(ジェド・マケーレブ)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 25億ドル | 3250億円 |
2023年3月時点の資産額 | 24億ドル | 3120億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -1億ドル | -130億円 |
ジェド・マケーレブは、2000年にP2Pファイルシェアソフト「eDonkey」を開発、2007年にマジック:ザ・ギャザリングカードの取引サイトを作成する目的で「Mtgox.com」というドメインを購入、2012年にクリス・ラーセンと共にRippleを共同創設、2014年にStellarを共同創設、2021年に航空宇宙会社Vastを設立しました。この経歴を見ても分かる通り、ジェド・マケーレブは仮想通貨業界における主要人物の1人です。
ジェド・マケーレブの資産額に対する資産減少額が少ないのは、資産の大半が仮想通貨や仮想通貨関連企業の株式ではないからだと思われます。ジェド・マケーレブは大量にXRPを保有していましたが、ジェド売りと言われる8年にわたる継続的な売却により、彼が保有するほぼ全てのXRPの売却は2022年に完了しています。
第9位 Matthew Roszak(マシュー・ローザック)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 14億ドル | 1820億円 |
2023年3月時点の資産額 | 11億ドル | 1430億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -3億ドル | -390億円 |
マシュー・ローザックは、アメリカ合衆国のベンチャーキャピタリストであり、仮想通貨投資家です。ブロックチェーンのスタートアップであるBloqの共同創設者兼会長でもあります。Bloqはステーブルコインの取引を支援する企業です。
2016年にマシュー・ローザックは、元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンにビットコインを贈りました。その後、ビル・クリントンは2018年にリップルのカンファレンスであるSWELLで基調講演を行い、ブロックチェーンを「驚くほど素晴らしい」テクノロジーだと述べました。
第7位 Nikil Viswanathan(ニキル・ヴィスワナサン)とJoseph Lau(ジョセフ・ラウ)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 24億ドル | 3120億円 |
2023年3月時点の資産額 | 各18億ドル | 2340億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -6億ドル | -780億円 |
写真の左側に映っているのがニキル・ヴィスワナサン、右側に映っているのがジョセフ・ラウです。
ニキル・ヴィスワナサンは、アメリカ合衆国の起業家であり、ブロックチェーン企業Alchemyの共同創設者兼CEOです。
ジョセフ・ラウは、同じくブロックチェーン企業Alchemyの共同創設者兼CTOです。
2人はスタンフォード大学に通っていた頃、「Down To Lunch」というソーシャルハングアウトアプリを作りました。「Down To Lunch」は、ユーザーがボタンを押して友人に昼食を取りたいことを通知して、友人が返信して一緒に昼食をとることができるというアプリです。世界中の大学生の間で人気が高まり、App Storeのソーシャルランキングで1位になったこともあります。
第6位 Chris Larsen(クリス・ラーセン)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 43億ドル | 5590億円 |
2023年3月時点の資産額 | 22億ドル | 2860億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -21億ドル | -2730億円 |
クリス・ラーセンは、アメリカ合衆国のエンジェル投資家であり、経営者です。2012年にジェド・マケーレブと共にRippleを共同創設したことでよく知られています。
2018年1月4日、米フォーブス誌はクリス・ラーセンの資産を保守的に見積もって590億ドルと推定。一時的にマーク・ザッカーバーグの資産を上回り、世界長者番付の5位になりました。現在はXRPの下落と共に、クリス・ラーセンの資産額は大きく減少していますが、今後のXRPの値動き次第では資産が大きく増加する可能性があります。
クリス・ラーセンは、ビットコインをPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ移行させるべきだと主張していますが、自身がビットコインと競合するRippleのCEOであることから、その主張は様々な憶測を呼んでいます。
第5位 Song Chihyung(ソン・チヒョン)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 37億ドル | 4810億円 |
2023年3月時点の資産額 | 9億5000万ドル | 1235億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -27億5000万ドル | -3575億円 |
ソン・チヒョンは、韓国の大手仮想通貨取引所Upbitを運営するDunamuの共同創設者です。ソン・チヒョンはDunamuを共同創設する前は、モバイル決済会社のDanalに勤務していました。
Dunamuが運営するUpbitの現物の取引高は世界の中で20位で、日本の取引所との比較でいうとbitFlyerとCoincheckの間に位置しており、かなりの規模の取引所であることが分かります。
ソン・チヒョンはDunamuの株式を約25%保有しており、もう1人の共同創設者であるキム・ヒョンニョンは約13%を保有しています。Dunamuの評価額が急上昇したため、共同創設者2人が、韓国の仮想通貨業界で初めてのビリオネアとなりました。ビリオネアとは10億ドル(1300億円)以上の資産を持つ人のことです。
2023年現在、Dunamuの評価額はピーク時の4分の1以下になっており、ソン・チヒョンの資産額も去年の4分の1になっています。
第3位 Cameron Winklevoss(キャメロン・ウィンクルボス)とTyler Winklevoss(タイラー・ウィンクルボス)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 40億ドル | 5200億円 |
2023年3月時点の資産額 | 各12億ドル | 1560億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -28億ドル | -3640億円 |
ウィンクルボス兄弟として知られる一卵性双生児の双子の兄弟、キャメロン・ウィンクルボスとタイラー・ウィンクルボスは、2013年に1BTCが120ドルの頃にビットコインに投資しました。
噂ではウィンクルボス兄弟は1ビットコインも売却しておらず、ビットコインの成長と共に資産を増やし続けていると言われています。
ウィンクルボス兄弟はハーバード大学に通っていた頃に、マーク・ザッカーバーグがFacebookのアイデアを2人から盗んだとして訴訟を起こし、2011年に6500万ドルの和解金を手に入れました。そして、2013年にその和解金のうち1100万ドルをビットコインに投資したのです。
ウィンクルボス兄弟とマーク・ザッカーバーグの法廷闘争は、映画「ソーシャル・ネットワーク」の中で描かれています。
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第2位 Brian Armstrong(ブライアン・アームストロング)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 66億ドル | 8580億円 |
2023年3月時点の資産額 | 22億ドル | 2860億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -44億ドル | -5720億円 |
ブライアン・アームストロングは、アメリカ最大の仮想通貨取引所Coinbaseの共同創設者であり、会長兼CEOです。
2020年5月にCoinbaseはカリフォルニア州サンフランシスコの本社を閉鎖し、オペレーションをリモートに変更して分散型企業に移行しました。Coinbaseのすべての従業員がリモートワークで業務を行っており、会社には物理的な本社がありません。
Coinbaseのサービスエリアは100か国以上に及びますが、日本においては2021年8月にサービスを開始したものの、2023年2月にサービスを終了して撤退しています。
第1位 Changpeng Zhao(チャンポン・ジャオ)
ドル | 円換算 | |
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2022年3月時点の資産額 | 650億ドル | 8兆4500億円 |
2023年3月時点の資産額 | 105億ドル | 1兆3650億円 |
2022年3月から2023年3月にかけての増減額 | -545億ドル | -7兆850億円 |
チャンポン・ジャオは、中国系カナダ人の経営者であり、世界最大の仮想通貨取引所Binanceの創設者兼CEOです。名前の頭文字を取ってCZと呼ばれることもあります。
チャンポン・ジャオは、大学卒業後に東京証券取引所の下請け会社でインターンシップを経験するなど、日本にもゆかりのある人物です。インターンシップとは、社会に出る前に仕事の場を経験してみることです。
チャンポン・ジャオは、2013年からは様々な仮想通貨プロジェクトに携わり、OKCoinの最高技術責任者を務めました。そして、OKCoinを離れ、2017年7月にBinanceを立ち上げました。その後、Binanceは約8ヶ月で取引量世界最大の仮想通貨取引所になりました。
チャンポン・ジャオの資産額は仮想通貨業界の富豪上位10人の中でも突出しており、資産減少額も7兆円を超える規模となっています。
まとめ

いかがだったでしょうか。
このようにグラフにしてみると、チャンポン・ジャオの突出度合いがよく分かりますね。
仮想通貨業界の富豪上位10人の、2022年3月から2023年3月にかけての資産減少額を合計すると675.5億ドル(8兆7815億円)になります。
全員大きく資産を減少させていますが、この先また仮想通貨市場が成長していくとしたら一体どれほどの資産額になるのか、何だか気が遠くなりますね。
みなさんは、今回の記事の内容についてどのような感想を持たれましたか?どのような感想でも構いませんので、コメントをお待ちしています。
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