リップル社がSECとの裁判に勝訴した場合のXRPの価格を予測します【仮想通貨】【暗号資産】

2023/05/10

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リップル社がSECとの裁判に勝訴した場合のXRPの価格を予測します【仮想通貨】【暗号資産】

さとうささらです。

リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判についての解説と、リップル社が裁判に勝訴した場合のXRPの価格を予測します。

この記事を読むと、リップル社とSECの裁判の経緯や内容、また勝訴した場合のXRPの予測価格を知ることができます。

リップル社とSECの裁判の経緯

リップル社とSECの裁判の経緯

リップル社とSECの裁判の経緯を時系列で紹介します。

2020年12月、リップル社がSECに提訴されました。提訴された理由は、リップル社がXRPを未登録証券として販売していたというものです。提訴の対象となったのは、リップル社、リップル社共同創設者のクリス・ラーセン、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスです。

同じく2020年12月、リップル社はSECに提訴されたことを受け、リップル社に対する申し立てに対応することを誓う声明を発表。

2021年1月、リップル社がイーサリアムが有価証券ではない理由について当局に説明を要求。

2021年3月、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスとクリス・ラーセン会長の2人は、SECへの個人の財務情報の提供要求に抵抗。2人の弁護士は、SECが個人の財務状況とリップル社の調査を混同させていると主張。

2021年4月、リップル社によるSECへの証拠開示請求が認められました。これにより、SECは仮想通貨に関するSECの議事録やメモを開示することになりました。

2021年8月、リップル社がSEC内部の仮想通貨取引方針の開示の申し立てを行いました。

2022年2月、SEC政策担当の元マネージング・エグゼクティブであるジョセフ・ホールは、リップル社とSECの裁判はSECが敗訴する可能性が高いと指摘。

2022年9月、リップル社とSECは、ニューヨークの米国地方裁判所南地区に直ちに略式判決を下すよう要求。略式判決の要求は、裁判を進める必要なく判決を下すのに十分な証拠が手元にあると関係者が考える場合に提出されるものです。

同じく2022年9月、米連邦地方裁判所のアナリサ・トーレス判事が、元SEC企業金融部長のウィリアム・ヒンマンが書いたヒンマン・スピーチ文書を公開するという判決を下しました。ヒンマン・スピーチ文書とは、元SEC企業金融部長のウィリアム・ヒンマンがイーサリアムは証券ではないと発言したスピーチに関する文書のことです。

2022年10月、リップル社CEOブラッド・ガーリングハウスは、リップル社に対する訴訟は2023年前半に結論が出ると予想していると語る一方、予測は困難であるとも語りました。

2022年12月、リップル社とSECは略式裁判の申し立てに対する互いの反対意見に対して、再編集された回答書を提出。

同じく2022年12月、SECはヒンマン・スピーチ文書を封印するよう要求。

2023年1月、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスは、米国の裁判所での両者の主張が十分に説明された今、その判決は早ければ2023年6月にも下されるとCNBCに語りました。ブラッド・ガーリングハウスは、SECのいくつかの行動は米国市民として恥ずべきものであり、規制の明確化を求めて3回に渡りSECと面談したにも関わらず提訴されたことから、SECに裏切られたとも語りました。

リップル社とSECの裁判の内容

リップル社とSECの裁判の内容

リップル社とSECの裁判の内容を紹介します。

裁判の焦点は、XRPが有価証券に該当するかどうかです。

SECはXRPが有価証券に該当する場合、リップル社は有価証券として所定の手続きを踏まずにXRPを不特定多数に販売してきたのは違法だと主張しています。

一方、リップル社はXRPは投資契約に該当しないため有価証券ではないと主張しています。

SECはリップル社が発行したXRPは判例法上の「ハウイ基準」に示された4つの要件を満たしているので、XRPは有価証券に該当すると主張しています。4つの要件とは、①資金の出資、②共同事業、③収益の期待、④収益の獲得がもっぱら他者の努力による、です。

一つずつ見ていきましょう。

①資金の出資とは、市場参加者がXRPを購入することを意味するものと思われます。リップル社が発行するXRPを市場参加者が購入して、その資金を基にリップル社が事業を進めているので、市場参加者がXRPを購入することは、リップル社に資金を出資しているということなのだと思われます。

②共同事業とは、リップル社とXRP購入者のことを指すのだと思いますが、これについてはよく分かりませんでした。

③収益の期待とは、XRP購入者はXRPの値上がりによる収益を期待しているということだと思われます。

④収益の獲得がもっぱら他者の努力によるとは、XRP購入者はXRPの値上がりによる収益を得る可能性があり、そのXRPの値上がりのための努力はリップル社が行うので、XRP購入者にとってはXRPの値上がりは他者の努力によるものだということだと思われます。

SECはXRPがこれらの4つの要件に該当するので、XRPは有価証券だと主張しています。

しかし、ここで少し疑問が出てきます。①から④までの要件を見ていると、これはXRPに限らずビットコインやイーサリアムにも該当する箇所があるとも思えます。

リップル社もこの点を問題視しており、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウスはSECがビットコインとイーサリアムにだけ不当な優位性を与えようとしていると主張しています。

ビットコインは発行主体がないので、イーサリアムやXRPとは性質が異なるといえますが、イーサリアムとXRPの違いを考えた場合に、なぜイーサリアムはよくてXRPはだめなのかということだと思います。

リップル社が裁判に勝訴した場合のXRPの価格

リップル社が裁判に勝訴した場合のXRPの価格

リップル社が裁判に勝訴した場合のXRPの価格について、シンプルな予測を行います。

リップル社が裁判に勝訴した場合、XRPの価格が上昇する可能性が高いと思われます。その理由は、リップル社がSECに提訴されたことによりXRPの価格は低く抑えられてきたと考えられており、リップル社が裁判に勝訴することでその足枷が外れることになるからです。

では、リップル社が裁判に勝訴した場合、XRPはどのくらいの価格になるのかを考察したいと思います。

リップル社がSECに提訴される以前のXRPは、2018年から2020年にかけて仮想通貨の時価総額ランキングにおいて、おおよそ3位に位置していました。2018年頃にはXRPは一時期イーサリアムを抜いて2位になることもありましたが、2020年頃には3位が定着しており、時価総額ではイーサリアムの約3分の1の規模でした。

2020年12月にリップル社がSECに提訴されてからのXRPは、2021年頃から7位前後に順位を下げました。時価総額ではイーサリアムの約10分の1になり、2022年から2023年にかけてもその傾向は続きました。

直近の2023年5月7日のデータによると、時価総額ランキング2位のイーサリアムの時価総額は約30兆円、6位のXRPの時価総額は約3兆円で、XRPの時価総額はイーサリアムの約10分の1となっています。

もし、リップル社がSECに裁判で勝訴した場合、XRPの時価総額がSECに提訴される以前の水準であるイーサリアムの時価総額の約3分の1になるという想定でXRPの価格を考えてみたいと思います。

ビットコインの時価総額との関係においてXRPの価格を求めるよりも、同じアルトコイン同士であるイーサリアムの時価総額との関係においてXRPの価格を求めた方がいいのではないかと思いました。

SECに提訴される以前のXRPの時価総額は、イーサリアムの約3分の1。SECに提訴されてからのXRPの時価総額は、イーサリアムの約10分の1。XRPの時価総額がSECに提訴される以前の水準であるイーサリアムの時価総額の約3分の1になるとしたら、現在のXRPの時価総額の約3.3倍になる必要があります。

XRPの時価総額が3.3倍になるということは、XRPの価格も3.3倍になるということなので、2023年5月時点のXRPの価格である約60円の3.3倍は198円であり、約200円ということになります。

よって、リップル社がSECに裁判で勝訴した場合、XRPの価格は約200円に向かい上昇していくと予測します。

XRPの価格を予測した直後に水を差すような話にはなりますが、ここで注意しておかなくてはならないのはこの裁判は一審であり、リップル社とSECのどちらが勝つにせよ、その後の控訴の可能性があります。仮にこの裁判でリップル社が勝訴したとしても、SECが控訴した場合はXRPの価格は上がらない可能性があります。

アメリカ合衆国では三審制度がとられており、まず連邦地方裁判所、その上に連邦控訴裁判所、一番上に連邦最高裁判所があります。リップル社とSECは一番下の連邦地方裁判所で裁判を争っており、仮にこの裁判でリップル社が勝訴したとしても、SECが控訴していくのであれば、裁判の終結はさらに先延ばしになってしまいます。

この記事は、XRPへの投資をすすめるものではありません。投資をされる際はご自身の判断により行っていただきますようお願いいたします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

市場にはリップル社が裁判に勝訴するという楽観論も流れていますが、最終的に判決が下るまでは気を抜けない状況が続くと思います。

みなさんは、リップル社とSECの裁判の行方はどのようになると思われますか?よろしければ、コメント欄で教えてくださいね。

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