
今回の記事のテーマは、現物のビットコインETFについてです。
世界最大の資産運用会社であるブラックロックが、現物のビットコインETFをSECに申請してから、ビットコイン価格が上昇していくのではないかという思惑が広がっていますが、今回はそのETFについての情報をまとめていきます。
この記事では、各資産運用会社のETF申請状況、各資産運用会社の運用資産残高、先物と現物のビットコインETFの違いについて紹介や解説を行います。
各資産運用会社のETF申請状況

現在、様々な資産運用会社が現物のビットコインETFをSECに申請しています。
各資産運用会社の申請状況を時系列でまとめると以下のようになります。
会社名 | 申請状況 |
---|---|
アークインベストメントマネジメント | 2023年04月25日に申請 |
ブラックロック | 2023年06月15日に申請 |
ビットワイズ | 2023年06月16日に申請 |
ウィズダムツリー | 2023年06月20日に申請 |
インベスコ | 2023年06月20日に申請 |
ヴァルキリー | 2023年06月21日に申請 |
フィデリティ | 2023年06月29日に申請 |
ブラックロックの申請の後に、各社の申請が続いていることが分かります。
ブラックロックによる現物のビットコインETFがSECに申請されて、ブラックロックに注目が集まっていますが、それより以前にキャシー・ウッド率いるアークインベストメントマネジメントが現物のビットコインETFをSECに申請しており、もしかしたらこちらの方がブラックロックよりも先に承認されるのではないかという憶測も出ています。
各資産運用会社の運用資産残高

CoinSharesの株主および従業員である、Meltem DemirorsがTwitterにアップロードしている画像をもとに、各資産運用会社の運用資産残高を紹介します。
画像の上部に書かれている「AUM」はAssets Under Managementの頭文字をとったもので運用資産残高を意味します。その隣の「B」はBillionの頭文字のBで10億を意味します。

引用元:https://twitter.com/Melt_Dem/status/1673362112653975554
会社名 | 運用資産残高 |
---|---|
ブラックロック | 9兆900億ドル(約1272兆6000億円) |
フィデリティ | 4兆2400億ドル(約593兆6000億円) |
JPモルガンチェース | 3兆3000億ドル(約462兆円) |
モルガンスタンレー | 3兆1310億ドル(約438兆3400億円) |
ゴールドマンサックス | 2兆6720億ドル(約374兆800億円) |
BNYメロン | 1兆9100億ドル(約267兆4000億円) |
インベスコ | 1兆4840億ドル(約207兆7600億円) |
バンクオブアメリカ | 1兆4670億ドル(約205兆3800億円) |
これら8つの資産運用会社の運用資産残高を合計すると27兆2940億ドル(約3821兆1600億円)という額になります。
現在のビットコインの時価総額は6000億ドル(約84兆円)なので、これらの資産運用会社の運用資産残高がいかに大きいものかが分かると思います。
先物と現物のビットコインETFの違い

米国では先物のビットコインETFはSECにより承認されていますが、現物のビットコインETFは1つも承認されていないという状況です。
2021年10月15日に米国で初めて、資産運用会社のプロシェアーズがSECに申請していた先物のビットコインETFが承認されています。
その後も、ヴァルキリーやヴァンエックがSECに申請した先物のビットコインETFが相次いで承認されていきました。
では、先物のビットコインETFと現物のビットコインETFの違いは何なのでしょうか。
まず1つ目に、先物のビットコインETFはビットコインの先物価格に連動していますが、現物のビットコインETFはビットコインの現物価格に連動するという違いがあります。
2つ目に、先物のビットコインETFはETFを運用する資産運用会社が現物のビットコインを購入する必要はありませんが、現物のビットコインETFはETFを運用する資産運用会社が現物のビットコインを購入する必要があるという違いがあります。
先物のビットコインETFはいくら取引が活発になっても、現物のビットコインが買われるわけではないので、ビットコインの希少性が増すということはありません。
一方、現物のビットコインETFは、資産運用会社がビットコインを買うことによりビットコインの希少性が増すという効果をもたらします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
現物のビットコインETFが承認されて、今回紹介した8つの資産運用会社やその他の資産運用会社の運用資産残高の一部がビットコインに流れ込んできたら、ビットコインの価格はどうなるのかと考えるとワクワクしてきますね。
もちろん、ETFが承認されない可能性もありますし、仮に承認されたとしてもあまりビットコインの価格が上がらない可能性もありますので、ほどほどに期待するくらいがちょうどいいのではないかと思います。
この記事以外にも、ブラックロックによる現物のビットコインETF申請について考察するという記事を書いておりますので、ご興味のある方は是非こちらの記事もご覧ください。
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